中華人民共和国の様子 |

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北京 建国門付近の街角風景 |
北京 中央テレビタワーからのペキン市街の様子 |
中華人民共和国は、日本と古くから交流が多く、日本では昔から、中国の文化など、いろいろ取り入れてきました。中華人民共和国は、日本では通称 中国と呼ばれることが多くあります。
中華人民共和国の人口は約13億人で、世界の国々の中では一番多い人口です。世界の人口が、アメリカの調査によれば2009年で約68億人ですから、世界の人の5人に1人は中華人民共和国の人だということができます。面積は、約959万平方キロメートルで、世界の中ではロシア、カナダに次ぐ第3番目の広さを持っています。
首都は北京で、北京の広さは約16,800平方キロメートルで、人口は約1600万人です。日本の四国の広さが約16,300平方キロメートルですから、北京市の広さは、ちょうど日本の四国位の広さだということができます。また人口は、東京都が約1,300万人ですから、北京の人口は東京都の人口の約1,2倍以上だということができます。
中華人民共和国の文字は主に漢字ですが、この漢字は今から約2000年前に日本にも伝えられ、現在日本でも使われています。ただし、日本で使われる漢字と中華人民共和国で使われる漢字では、少し使い方や意味がちがっている場合もあります。
最近では、人々の働く賃金が安いため、さまざまな物が中華人民共和国で作られるようになり、『世界の工場』と呼ばれています。
中華人民共和国の教育制度は、小学校が6年、中学校が6年(農村部によっては5年)、大学が4年です。中学校は、初級中学校3年、高等中学校3年に分かれています。ちょうど日本の中学校と高等学校にあたります。そのうち義務教育となるのは、小学校の6年間と初級中学校の3年間で、日本と同じです。学校に行く年齢は、都市部で6才から、農村部に行くと7才からになります。新学期は9月1日からで、翌年の7月12日まで2学期制を取っています。中華人民共和国で毎年新しく生まれてくる子どもの数が約2000万人ですから、小学校の1年生から6年生までで約1億2000万人となり、日本の人口とほぼ同じ数になります。
中華人民共和国では、スポーツの力を高めることは国をあげてのプロジェクトです。特に卓球やサッカー、バドミントンの人気が高く、世界の中でも強いスポーツ種目の一つです。最近では、アメリカのプロバスケットリーグであるNBAのヒューストン・ロケッツに姚明という中国人選手が所属し活躍している影響で、バスケットボールの人気も高くなっています。
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北京のショッピングセンター |
北京の中関村電気街の様子(中国の秋葉原) |

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北京郊外の万里の長城 |
丹東(遼寧省)の万里の長城(万里の長城の東端) |
万里の長城は、長さ約8800kmの城壁の遺跡です。1987年には、ユネスコが定める世界遺産に登録されました。万里の長城はその長さから、宇宙から肉眼で見える唯一の建造物だといわれています。日本列島の西の端、沖縄県の与那国島から北海道の宗谷岬までの長さが約3500kmですから、万里の長城の長さは、日本列島の2倍以上の長さであるということができます。
万里の長城の多くは、1368年から1644年までの明の時代に作られています。このころの中国の様子を考えてみると、モンゴル地方から中国を領土にしようとねらっていた北の民族が中国にやってこないように作られた物だと考えられています。現在では約8800kmのおよそ半分が壊されたりダムの底に沈んだりしてなくなっています。
廬溝橋は北京市の南西約15kmにある、永定河にかかる石造りのアーチ橋です。廬溝橋は1192年に完成し、長さは266.5m、11のアーチからできています。ここを訪れたベネチアの商人であるマルコポーロは、ヨーロッパを中国やアジアを紹介した『東方見聞録』という本の中で、この橋が「世界中どこを探しても匹敵するものがないほどの見事さ」であると紹介しました。ヨーロッパでは、この橋のことを『マルコポーロの橋』と呼んでいます。
廬溝橋では、1937年(昭和12年)7月7日に、日本軍と中国国民革命軍との衝突がおこりました。この衝突は、その後8年余りにわたって日本と中国が戦争をする日中戦争のきっかけとなりました。
昭陵は、遼寧省の瀋陽市北部にある後金の2代目、清の初代皇帝のホンタイジとその妻のお墓です。2004年には、ユネスコの世界遺産の明・清王朝の皇帝墓群の一部として登録されました。大きさは、清王朝のほかの陵墓の中でも一番大きく、まわりは瀋陽市で一番大きな公園である『北陵公園』になっています。
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北京郊外のヨンチン川(永定河)にかかる廬溝橋
全長235mあり日中戦争の発端となった橋 |
瀋陽(遼寧省)にある世界遺産 昭陵 (隆恩門) |

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リーチヤン(麗江)にある玉竜雪山 |
リーチヤンで見かけた路上販売 |
麗江市は雲南省の市で、麗江古城はかつて少数民族であるナシ族の都でした。現在でもナシ族の人々が多く住んでいます。麗江古城は、ナシ族独特の町並みが残っていて、1997年には、ユネスコの世界遺産に登録されました。また、2004年5月には、中国最初の世界遺産テーマパークである麗江世界遺産公園が開園しました。麗江市には、旧石器時代や新石器時代、青銅器時代や鉄器時代の遺跡が多く残っていて、この地域に古くから人類が暮らしていたことがわかります。市街地の高さは、約2400mの高原にあり、市の北には玉龍雪山があります。
この玉龍雪山には、13の峰があり一番高い峰は5596mもあります。玉龍雪山は、世界遺産に登録されているとともに、中国最高の国定公園に指定されています。また、北半球の一番南にある氷河もこの玉龍雪山にあります。観光地としての整備も進んでいて、3356mにある雪山駅から、4506mの氷河公園駅まで、標高差1150m、全長2968mのロープウェイが通じています。氷河公園駅は、ロープウェイで行くことができる高さとしては、ベネズエラという国の4756mに次いで、世界2番目の高さになっています。また、氷河公園駅から4680mまでは、遊歩道が通じています。
2007年4月から北京を中心として、ハルピンや上海を結ぶ中国新幹線『和諧号』が開通しました。『和諧』というのは、調和という意味です。この『和諧号』は最高時速が250kmで、日本の東北新幹線の『はやて』をベースに、中国向けに開発されました。また、2008年の北京オリンピックに合わせて開発された『調和号』が、北京と天津間、約115kmを27分間で結び、最高時速380kmで営業運転を開始しました。時速380kmは、日本の新幹線やフランスのTGVをこえ、営業運転としては世界一の速さです。2010年には、中国国内の新幹線網を7000kmにする計画も進んでいます。
大連市は、遼寧省の南部にある市で、人口は約210万人です。大連市は、遼東半島の最も南の端にあり、世界各国との玄関口である大連港があります。大連は、中国第3の港町で中国に輸入される石油の多くは、この大連港から中国全土に送られています。大連市内には、201路、202路と2系統の路面電車が走っています。また、2012年には、地下鉄が開通する予定です。また同じ2012年には、大連とハルピンを結ぶ全長904kmの、ハルピン・大連高速鉄道も開通する予定で、現在鉄道で9時間から13時間かかっているのが3時間余りで結ばれる予定になっています。
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瀋陽(遼寧省)の中国新幹線「和諧号」 |
大連(遼寧省)の路面電車 |